会長挨拶

新たな出発を誓った定期総会

平成28年度第63回定期総会が、去る5月13日(金)に東京ガーデン・パレスで開催されました。出席された180名の皆様と「本会にとって未来を見据えた創造的な組織の構築と業務内容の全面的な見直し元年にしたい」との決意と、スローガン「For The Future」を掲げ、向こう一年間の新たな出発を誓い合いました。以下に、その時の会長挨拶と役員構成、及び最近の事業報告等を要約してお伝えします。

富士

本日は、東京都退職校長会第63回定期総会を開催しましたところ、教育監 伊東 哲様をはじめ、全国連合退職校長会会長 戸張敦雄様、本会の事業に協賛いただいた方々など、多数のご来賓をお迎えし、錦上花を添えていただき、心から御礼申し上げます。この度、長寿を迎えられた先生方並びに叙勲の栄誉に輝いた先生方、誠におめでとうございます。先生方がますますお元気でご活躍されることを心から願うと共に本会への変わらぬご指導・ご鞭撻をお願い申し上げます。
さて、未曾有の大惨事を引き起こした東日本大震災から5年が過ぎました。私には、どうしても忘れられない言葉があります。
「・・・・自然の猛威の前には人間の力はあまりにも無力で、私達から大切なものを容赦なく奪っていきました。天が与えた試練というには、むごすぎるものでした。辛くて悔しくてたまりません。命の重さを知るにはあまりにも大きな代償でした。しかし、苦境にあっても、天を憎まず、運命に耐え、助け合って生きていくことが、これからの私たちの使命です。・・・」
と伝えてくれたあの宮城県気仙沼市の階上(はしがみ)中学校3年生梶原祐太君の卒業式の答辞でした。4月14日に突然起こった熊本や大分地震の被災者や子どもたちも同じ気持ちでしょう。あの卒業式の答辞を聞きながら、言語を絶する窮地に追い込まれながら、厳しい現実に対峙する被災者の気持ちを忖度している彼の強い精神性に驚かされました。我々はいろいろな形で今後とも被災地を応援しながら、これからの日本を背負って立つ若者達の教育に「意味ある大人」として寄り添い、力を尽くさねばと強く思った次第です。
一方、この長寿社会を強く生きる主人公は、我々です。多年にわたって培った経験と力を世の中が求めています。お互いに手を携えてお世話になった東京都のために、住み慣れた地域社会のために、もっともっと力を尽くす必要があると考えております。そのためにも、東京都退職校長会の存在意義を一層高め、世のため人のために、様々な形で社会貢献をしていきたいものです。
お蔭様で、この会も設立63年目を歩んでおります。私は、就任早々、本会は支部あっての本部であり、会員あっての組織であること。透明性ある血の通った運営に徹すること。ご経験豊富な3500名を超える会員の満足度を高めること。心を一つにして明るく楽しい会の創造を目指すこと。をお約束しました。過去の足跡を大切にしながら、今、東京の教育を全力で推進している現職の校長先生方を支援する心を持ち続け、着実に事業を展開してまいります。
さて、昨年の11月に都教委は、これから3年間で推進する教育行政の根本方針の「都教育施策大綱」を策定されました。この新しい動きにも注目しながら、多様な子供たちや都民の期待に応える質の高い教育の創造という大きな課題に対し、微力ではありますが、本会も組織を上げて具体的に連携・協力をしていきたいと思っております。そのためにも、都教委と退職校長会との信頼関係を今まで以上に構築していくことが重要と考えております。
終わり、ご参会の先生方、並びに本会会員のすべての皆様のますますのご発展とご健勝を心から祈念し、この記念すべき日のご挨拶とさせていただきます。有り難うございました。

(平成28年5月13日 定期総会にて)

28年度 新役員と執行部一覧(総勢 15名)
会長 多田 丈夫(八王子)
副会長 黒田 貞夫(埼玉) 中岡 啓子(足立)
宇津木 順一(西多摩) 安達 勉(狛江)
苗村 崇伶(江東)
監事 大南 英明(千葉西) 今井 重夫(神奈川)
藤井 千恵子(埼玉)
総務部長 林 和明(世田谷)
会計部長 小久保 正己(埼玉)
会報部長 和田 弘(練馬)
福利厚生部長 守屋 龍男(北多摩西)
生涯学習部長 斎藤 徳藏(千葉西)
事務局長 三辻 陽夫(日南)
事業報告
本年度の活動方針と活動の重点

(1)活動方針

本年度は、本会にとって未来を見据えた創造的組織の構築と業務内容の全面的な見直し元年と位置付けます。スローガン「For The Future」-将来に向けて―を掲げ、新たに設置された業務改善・基金検討委員会を中心とした会則等の積極的な見直しに期待しております。すでに、新執行部は、発足と同時に、HPの全面刷新や会報誌発行の基本方針の策定を着手し、斬新的な組織運営に対応しておりますが、さらなる会の充実と発展に努力いたします。
そのために、綱領の精神を一層深化させ、事業計画を着実に実行するために、次の具体的方針を掲げます。

  1. さらなる業務の透明性を図り、会員の期待に応える組織の見直しと効率的な会の運営に徹する。
  2. 会員の入会促進と会員増強のため、本部と支部との一体的で効果的な取り組みを加速させる。
  3. 策定された「予算編成の基本原則」に基づき、適正で効率的な予算執行を図るよう努力する。

(2)スローガン:「For the Future」-将来に向けて-

(3)活動の重点

  • 会員の確保・増強に努める。
  • 組織的で能率的な運営に努力し、各部が具体的成果を上げるよう努める。
  • 各事業を見直し、健全財政を目標に、予算の効果的で適正な運用・執行に努める。
  • 会員の親睦及び互助に寄与するとともに、生涯学習の場を広げる。
  • 会報やHPを通して、会員が情報を的確に共有し、相互の連携を強化する。
  • 都教育庁委託事業を受け入れ、会員の豊かな経験を活かし、その期待に応える。
  • 関係教育機関・団体と連携強化を図り、本会の充実と発展に努める。
支部総会が無事終わる

4月下旬から本年度の恒例の全都43支部の支部総会が始まりました。各支部では支部長を中心に周到な準備が行われ、会長をはじめとして本部役員が来賓として招かれました。4月30日の目黒支部総会を皮切りに、6月24日の千葉中部支部総会をもって本年度の支部総会が終了しました。各支部も本部役員を温かく迎えていただきました。会員数の多少にかかわらず、どの支部も支部長を中心に会員同士の絆の強さが豊かに心を繋ぎ、「もう一つの心の居場所づくり」に努力していただいていることに敬意を表します。また、それぞれの支部訪問を終え、役員一同、絆の強さを改めて感じました。今後とも「本部と支部との一体化」に向けて、一層、連携・強化をしていく所存です。

「教育フォーラム東京・2016」を開催

本会は、平成25年から東京都教育委員会の事業である「採用前実践的指導力養成講座」(以下、採用前養成講座)を受託し、都と連携・協力して事業の推進をしてまいりました。3年を経過し、約6,000名近い受講生がすでに都内の公立学校で教壇に立ち活躍している現実を直視し、「その後の成果はいかなるものか」という考えから、関係者が一堂に会した本部主催の「教育フォーラム東京2016」を企画しました。

花

フォーラムでは、都教委、協力校、講師代表、企画担当代表をパネラーにお迎えし、この事業に参画しての率直な感想や苦労話をお聞きしました。その上で、それぞれの立場からこの採用前養成講座をよりよくするための方策や改善点について意見交換をいたしました。また、ウィークデーのため出席が叶えられなかった受講経験者代表からは、
・社会人になるという意義と自覚が芽生えた。
・同期の仲間と一足早く出会えたことで連帯感が生まれた。
・特別支援学校の研修から通級指導や授業のイメージがもてた。
・グループに一人先生がついて下さり、質問しやすく、あたたかい雰囲気で研修ができた。
・保護者への対応と心構えができた。
など、具体的な場面を想定した研修が強く印象に残り4月から役立っている。との感想が寄せられました。
フォーラムを開催した5月17日(火)の東京ガーデン・パレスには、雨模様にも関わらず、約108名余の会員が参加されました。参加者の多くがこの事業の経験者のためか会場は熱気にあふれました。はじめに、元、東京都教育委員会教育監で現、明海大学副学長 高野敬三氏から「これからの東京の教育行政」と題した基調講演がありました。氏は平成26年に策定された「東京都長期ビジョン」と平成27年11月に策定された「東京都教育施策大綱」をパワーポイントで紹介されました。東京都長期ビジョンでは、「世界一の都市・東京」の実現を目指す基本目標と都市戦略と25本の政策方針が披露され、「東京都教育施策大綱」では、東京の子供たちの将来像が示され、「グローバル化する東京、日本を支える人間」を柱に東京の教育の根本方針が紹介されました。いずれも、国際都市東京ならではの教育施策であるとの印象を強く受けました。この基調講演に続き、「これからの若い教師に期待すること」をテーマに、次のパネラーによる活発なパネルディスカッションが行われました。

総合司会 宇津木 順一氏(東京都退職校長会副会長)
コーディネーター 多田 丈夫氏(東京都退職校長会会長)
パネラー(6名) 堀田 直樹氏(教職員研修センター授業力向上課長)
添田 禮子氏(元、大田区立馬込東中学校長)
伊東 冨士雄氏(元、杉並区立三谷小学校長)
小山 利一氏(前、都立青山高等学校長)
朝日 滋也氏(現、都立永福学園校長)
桑原 利夫氏(元、千代田区立御茶ノ水小学校長)

成功裡に終わったこの教育フォーラムについては、今後とも、多くの会員に参加していただきながら、時代に対応した教育課題をタイムリーに設定して毎年企画していく方針であります。

五団体教育懇談会が無事終わる

去る8月29(土)事務局内において恒例の五団体教育懇談会が開催されました。会の目的は、
1. 東京の教育支援をするため、各校種の教育の現状について情報を提供していただき理解する。
2. 東京都退職校長会の活動について、情報提供を行い、本会への協力をお願いする。
です。当日の出席者は、東京都国公立幼稚園長会から副会長の山形美津子氏(港区立芝浦幼稚園長)、東京都公立小学校長会から副会長の後藤良秀氏(町田市立鶴川第二小学校長)、東京都中学校長会からは、会長の常盤 隆氏(立川市立立川第二中学校長)、東京都公立高等学校長協会からは、副会長の小宮山英明氏(都立一橋高等学校長)の4氏が出席されました。東京都立特別支援学校長会からは、公務の都合で欠席されました。本部からは会長以下11名の役員が出席しました。本会を代表して会長から各団体が多方面でご活躍されていることに敬意を表し、平素から本会への格別のご支援とご協力に感謝申し上げました。また、東京都の小池百合子新知事がリオで五輪旗を受け取り、名実ともに、4年後の東京オリンピック・パラリンピックへのスタート・ラインに立ったことを踏まえ、今後、チームジャパンとしての東京オリンピック・パラリンピック計画が急ピッチで進められる中、教育の専門集団としての我々が個人として、組織としても何ができるのかを考えつつ、東京都が進めるオリンピック施策に全面的に協力していきたいとの意思をお伝えしました。そして、会長から
・今年度の本会の活動方針
・東京都と委託契約を結んでいる二つの事業
・今日の教育の動向についての見解

等が語られました。各校種の代表からは、用意していただいた資料に基づき、それぞれ校種の本年度の方針、内容、課題等が克明に報告されました。
最後に会長から、
よくよく考えるに東京都退職校長会と五団体とは「運命共同体」の関係にある。その関係が形式的に終始していた。自分たちの島は守るだけでなく、この関係を横断的、縦断的関係に大転換していきたい。
との願いが語られ会を閉じました。その後、和やかな懇親会が行われ今年度の教育懇談会が終りました。

今年度の採用前実践的指導力養成講座の全日程決まる

去る7月20日(水)東京都教職員研修センターにおいて、都教委と採用前研修事業受託委員会との第一回打ち合わせ会が開催されました。まず、教職員研修センター佐藤 聖一企画課長から挨拶をいただき、課長から今年度の業務担当者の紹介と全日程が提示されました。続いて、多田会長から退職校長会の新しい委員会メンバーが紹介されました。続いて、都教委から今年で4年目となる「平成28年度採用前実践的指導力養成講座」の今後の予定が示され、相互に準備すること、連携の在り方等を確認しました。主たる確認事項は、事前説明会、講座日程、講師の事前学校訪問計画、協力校の決定時期等に集中しました。本年度の大きな変更点は、従前2日間を要していた全体講座の日程が1日に短縮されたことでした。また、都教委から校種別協力校の決定は10月上旬になるとの見通しも示されました。退職校長会としては、昨年度の規模で事業を推進するとの心構えで、4校種(小、中、高校、特別支援校)が連携して取り組むことを約束しました。まずは協力校が決定次第、本部としては、今年も退職校長の先生方に指導員(講師)として参画していただく校種別の意向調査を開始する予定にしています。今後、詳細な内容が決定次第、本部から関係者に実施内容等の周知徹底をいたします。今年も支部長会並びに会員の皆様の全面的なご協力をお願い申し上げます。ここに、今年度の全日程と本部組織を紹介いたします。

平成28年度採用前実践的指導力養成講座の全日程と本部組織

東京都退職校長会

全体日程(事前訪問計画日を入れて11日間)

事前説明会(2日間)

第一回 平成28年11月24日(木) pm3:00~ 教職員研修センター
第二回 平成28年11月25日(金) pm3:00~ 教職員研修センター

講座日程(全講座日程 8日間)

Aコース(3日間)
12/11(日) 全体講座(講義・演習) am10:00~ 帝京平成大学冲永記念ホール
12/15(木) 学校体験(授業参観等) am8:30~ 都内公立学校
12/16(金) 学校体験(授業参観等) am8:30~ 都内公立学校
Cコース(2日間)-関東地方以外在住者及び社会人等対象-
12/18(日) 全体講座(講義・演習) am10:00~ 帝京平成大学冲永記念ホール
12/19(月) 学校体験(授業参観等) am8:30~ 都内公立学校
Bコース(3日間)
1/15(日) 全体講座(講義・演習) am10:00~ 帝京平成大学冲永記念ホール
1/16(月) 学校体験(授業参観等) am8:30~ 都内公立学校
1/17(火) 学校体験(授業参観等) am8:30~ 都内公立学校
平成28年度 採用前研修事業受託委員会(本部組織15名)

☉印 校種責任者

委員長 ◎多田 丈夫
小学校 ☉桑原 利夫、阿久津 州美男、藤井 誠一、塚野 征
中学校 ☉宇津木 順一、前田 烈、工藤 豊太
高等学校 ☉平島 満、天沼 照夫、 澤海 富保
特別支援校 ☉落合 勇、大南 英明、小林 進
事務局長 ◯三辻 陽夫

予定されている全体講座の講義・演習内容

  1. 「実践的に学ぶ学習指導・学級経営」
  2. 「実践的に学ぶ特別支援教育、他」

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